適当でもキャラクターイラストを可愛く魅せるコツ
先日、ひよこカメラマンこと中村文豪くんに頼まれ、渋谷にあるシェアハウス「リバ邸渋谷」で簡単イラスト教室を開催してきました。
そこで話した、「だれでも簡単、適当に描いてそれなりに見えるイラストのコツ」について書きます。
ぼくのイラストを描く道具
まずは使う道具から説明させて頂きます。
ぼくがイラストを描くのに使う道具は、印刷紙とフェルトペン、これだけです。
紙について
紙は絶対に印刷紙である必要があるー!ってわけではないのですが、ぼくは描くイラストのサイズを考えてフェルトペンで描いてもにじみにくいものを選択しております。
「にじみ」もうまく使えば味のあるイラストが描けるので、描きたい絵の世界観によってはツルツルしてない、ザラザラした手触りの紙も使うことがあります。
まあ、つまり広告の裏でもなんでもいいってことです。
ペンについて
ペンについてもフェルトペンにこだわる必要はないです。
フェルトペンは太くて安定した線が引けるのが魅力だと思って使ってます。
それと、安いのも魅力ですね。
文房具店には必ずあるし、コンビニにも必ずと言っていいほど置いてあるので手軽に利用できるのも良いです。
カメラとパソコン
あと、ぼくは手描きで描いたものを、デジカメか携帯のカメラで撮ったものをパソコンに取り込んで着色してます。
今回はイラストを描くコツだけについて書きますので、このあたりについてはザックリとだけ。
カメラからパソコンに取り込んだら、photoshopの自動選択ツールでアウトライン以外を消し、新規レイヤーを下に入れ太めのブラシツールで適当に色付けしてます。
1、「自動選択ツール」を選択
2、紙の部分をクリック
3、右クリックをして「近似色を選択」
4、「Delキー」or「Back Spaceキー」を押す
ちなみに、スマホをお使いの方はパソコンを使わず、アプリのphotoshopだけでもこの作業を完結することができます。
アプリのphotoshopは500円しますが、めちゃくちゃ機能良いですよ。
■iphone→Adobe Photoshop Express
■アンドロイド→Adobe Photoshop Express
描き方のコツ
それでは、いよいよ可愛くキャラクターを描くコツについて説明させて頂きます。
下記の4つを意識して描いて頂くだけです。
・しもぶくれの輪郭を描く
・頭が大きく体が小さい(2頭身くらい)
・おでこが広い(顔のパーツがやや低い)
・大きめの黒目
ほんとにこれだけです。
耳を尖らせれば猫ですし、耳を長くすりゃうさぎですし、クチバシにすりゃ鳥ですわ。
可愛く見える「比率」とは
では、なぜ上で書いた4つの項目を守るだけで「なんとなく可愛く見える」のでしょうか?
ここで、日本で愛されるいくつかのキャラクターを思い出してみてください。
日本で愛されるキャラの共通点
リラックマ、キティ、ミッフィー、最近では妖怪ウォッチのジバニャンも人気ですね。
これらのキャラクターには共通点があるのですが、どういう所だと思いますでしょうか。
はいはい、そうですね、上で挙げた4つの項目ですよねー。
・しもぶくれの輪郭
・頭が大きく体が小さい
・おでこが広い
・大きめの黒目
比率がですね、結構な割合でこういう感じの構成になってるんですよ。
しかし、なぜ日本のキャラクターはこの「比率」で愛されるのでしょう?
人間の赤ちゃんの顔の比率になっている
実はこの比率、人間の赤ちゃんの比率と似ているんだそうです。
赤ちゃんってものは親に可愛がってもらわないと生きてはいけませんのでね、人間が「可愛い」とか「かまってあげたい」と思うようなデザインで生まれてくるらしいです。
聞くところによると、親の顔に似て生まれてくるのも、可愛がってもらうためなんだとか。
「種の保存」の原理ってやつは、なかなか策略的ですな。
つまり、この赤ちゃん比率で描くってことは、人間の本能的に「可愛い」と思わせるデザインになってるーってことですわ。
面白いですなー。
画像参照元:http://natalie.mu/comic/news/44911
関係ないけど、キャラクターもなぜか描き手の顔に似てくると思います。
ぼくもしょっちゅう似てると言われますし、地獄のミサワさんとかもどことなく似てますよね。
アメリカで愛されるキャラクターは?
ちなみに、アメリカで人気のあるキャラクターを見るとどうでしょう。
アメリカのキャラクターは赤ちゃんの比率とか気にならないのか、目が大きくて表情が豊かなものが好まれている傾向にあります。
「女性の最高の化粧は笑顔」という言葉もあるように、可愛さに「愛嬌」を求める傾向にあるのでしょうか。
それとも、「可愛さ」で勝負するのではなく「コミカルさ」でキャラクターを打ち出してるのでしょうか。
その他のテクニック
描き方については以上ですが、「下手だなー」とか「失敗したなー」と思う絵でも、ちょっとした方法で「あっこういうデザインなんだ!」と思わせることが出来たりします。
今回は、ぼくの兄が描いた一見どうしようもなく下手なキリンの絵を例に紹介させて頂こうと思います。
着色する
めちゃくちゃ適当にですが、着色してみました。
どうでしょう?色なしのものと比べて、着色したものは「キリン」らしく見えると思います。
元々がキリンにまったく見えなかっただけに、特に。
パソコンで色つけすると、マットにフラットに塗ることが出来るので、それなりに見せることが出来るわけですね。
上手く描けなかったなーと思うイラストでも、一度色付けをしてみることをオススメします。
数でごまかす
多少失敗したなーと思った絵でも、その紙一面に並べられることによって、失敗した部分は気にされず、ひとつの別なデザインとして捉えてもらえます。
上のキリンの画像では同じ絵を均等に並べておりますが、違う絵でも、一面に「同じタッチの」情報が散らばっていさえすれば、他の動物がいてもそれなりに見えてきます。
「同じタッチの」と言うのは、フェルトペンで描いている紙にボールペンや、違う人が書いた絵などが並ぶと一気にバランスを取るのが難しくなるってことでーす。
また、色数についても、少なければ少ないほど「それなり」に見せるのは容易だと思っております。
3色くらいに出来るだけ抑えてみると絵がガチャガチャしないで済むはずです。
イラスト教室で皆さんが描いてくれたイラストも並べてみました。
来てくれた皆様、有難うございました。
ゆるいキャライラスト素材集やってます
こんな感じで適当に描いたイラストを集めた素材サイトをやっとります。
ゆるいフリーイラスト素材集「ぴよたそ」
写真のフリー素材サイト「ぱくたそ」の運営者、すしぱくさんに姉妹サイトとしての運営許可を頂いております。
適当に描いた絵ください
この記事で説明させて頂いた「コツ」を生かして描いたイラストを、携帯のカメラなどで撮ってTwitterででも送って頂いて素材として「ぱくたそ」で配信させて頂けませんでしょうか。
ぴよたそ内での描き手様の情報掲載有無や、イラストの権利などについてはこちらに全て委ねて頂く形になるかと思いますが、悪いようには使用しませんので話題作りとしてでもご協力頂ければ助かります。